いちご作りの考え方

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いちご作りの考え方

 

 ゆっくり味をのせ、色をつける。収穫量より味を追求!!

 鮮やかな色が美しく、しっかりした甘みが口いっぱいに広がる完熟いちご。

 前田いちご園の完熟いちごは温度を低くして、水も少なくして育てているので ゆっくり味がのり、ゆっくり色がつきます。しかも、産直いちごは、しっかり色がついて 甘みが熟した状態で収穫し、鮮度のいい状態でお届けします。

 でも、実際に食べていただかないとこの美味しさはわかりません。
私のいちご作りにかけるこだわりは、
『安全な本物のいちごが安心して食べられる。そこには消費者との触れ合いが大切』
です。ここには3つのキーワードがあります。
 

食 の 安 心 ・ 安 全

 
 土壌消毒にテロンとかピクリンといったような化学性の薬剤は一切使いません。まず堆肥を投入して、緑肥作物を植えて、それを鋤きこみ、その後土に水を十分に含ませて、ビニールを土全面に張り太陽熱消毒をします。ビニールが飛ばないように、ビニールの上に押さえの水を張ったりしますから実際問題大変です。撤去作業は、水を全部吐き出しながら泥んこになってしていきます。安全性をきちんと守っていくためには、この太陽熱消毒は欠かせません。

 農薬は、苗段階では徹底的に使います、そして本圃に定植をして花が咲くまではかなり使います。しかし、一番花が咲いた後は最後のシーズンが終わるまでは、一切農薬を使いません。

もちろん、チリカブリダニといたような天敵は導入します。農薬をかけない期間が5ヶ月も続き、葉っぱもイチゴも埃っぽくなってきますが、この対策としては木酢液で圃場を月に1回は流します。

 基本は、徹底的に防除をして病虫害のついた苗を圃場に持ち込まない、この鉄則をきちっと守ることです。そうすれば、12月、1月、2月はまだ気温が低く、ほとんど病虫害は動きません。3月になると俄かにその動きが見えてきます。そうなると被害株を切って持ち出します。4月になるとそこここの株が切って持ち出されて、段々と禿山が出来てきます。

 4月後半になってこれはもうダメだ、もう手がつけられないとなったら、そこで打ち切るんです。徹底した減農薬栽培、いわゆる開花後は無農薬という形でやっています。

 そういう意味では、収穫期間が一般イチゴ農家よりも非常に短いのです。(12月〜4月)
 

本 物 の い ち ご

 
 イチゴというのはまずもいだ瞬間、味、品質が急激に落ちる作物です。一般のイチゴ農家の場合は、イチゴをもいで農協に出荷します。それから市場へと流通経路をたどっていくと、2〜3日の流通日数がかかります。そこでこの3日間の流通日数に耐えうるように早採りをしているわけです。冬場で8部採り、春先は7部採りという指導がなされています。つまり本当のイチゴの美味しさを出す一歩手前でもいでいるわけです。

 私たちは一番美味しい状態のイチゴ、もぎたてをお客様にお渡しいています。新鮮さへのこだわり、味へのこだわりから、完熟イチゴをお届けしております。

 また、美味しいイチゴ作りのために栽培方法にも努力もしています。まず水を切ります。ある意味では、株がストレスを受け入れるぐらいのところまで水を切ります。それから温度は低めでいきます。つまり、私のやっていることは、一般のイチゴ農家の栽培方法の全く逆をやっているのです。
 

ふ れ あ い

 
 味にこだわり、安心・安全にこだわってふれあいをもった経営をやってきましたが、さらに3つの機能を追加しました。

一つ目は、命をテーマとした子供たちの農業体験の受け入れです。
 それぞれの作業ポイント毎に、あるテーマを掲げています。例えば、苗作りでは責任、定植では自立ということを、子供たちにしっかり認識してもらおうという考え方です。

 皆さん、イチゴの苗はどうやってできるかをご存知でしょうか。まず親株があり、ランナーという紐みたいなものがヒョローっと出てきて、その先にポコッと子苗が出てきます。その子苗の下に、土の入ったビニールポットを置いてあげると、根を下ろして、親と切り離して苗ができる。つまり人間の出産と一緒で、お母さんのお腹の中で、へその緒というもので子供と親がつながっている。それを出産と同時に切り離すという、これと一緒です。

二つ目は、お年寄りの生きがいをテーマに、心身者施設だとか、授産施設、デイケア、こういったさまざまなところからお年寄りがやってまいります。こういったお年寄りとの触れ合い活動をもっともっと多くの人に知ってもらいたい。

三つ目は、IT技術の活用です。インターネットで前田いちご園の活動内容をどんどん発信していきます。
 インターネットで一番メリットがあったのは、ツアー会社から「このごちご大福作りの体験をツアーに組みたいのですけれど」という電話が舞い込んできたことです。それから、若者向けのレジャー機関紙が取材に来ます。そういう広がりがどんどん出てきています。直接的にいちごを注文してくるケースはすくないですが、このようなふれあいからいちごを食べていただくチャンスが増えればと考えております。
 

経営

 
 「そんなこんな言うけど、前田さんあんたの経営の実態はどうなのか。」ということですが、まず鹿児島県のイチゴ農家の努力目標数値です。10アールあたりの総生産量は3.5トン、所得率38.8%を目指して鹿児島県は頑張っていますが、この38.8%の所得を確保している農家は殆どありません。大多数が30%止まりです。

 それに対して、前田イチゴ園は残念ながら収穫は2.8トンしか採れなく、全然目標に達していませんが、観光といったような付加価値販売が単価に貢献して、売り上げとしては何とか横並びの状態になっています。そして徹底的に違うのが所得率60.6%です。平たくいえば、一般のイチゴ、共販でやっている農家の所得の倍です。

 一番違うのは流通費です。従って、収量は少ないけれども、所得は一般農家の倍という実態です。これをもう少し詳しく見てみましょう。まず私たちにとって、一番大きな効果はパック詰めの簡素化でした。LとかMとかSとかの規格分けはしません。もいだイチゴをそのまま大きいも小さいも取り混ぜて、とにかく300グラムという基準だけです。

見た目はゴチャゴチャに入っていますが、とにかく新鮮で美味しいということで、お客様に認めていただいております。

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